俺様室長は愛する人を閉じ込めたい~蜜愛同居~
(- このあほ上司!何を内緒の社内恋愛みたいなことをしてくれるんだ!)

塔子は危うく書類を落としそうになるのを必死に隠した。

千堂は、その様子に他人にはわからないぐらいの意地悪い微笑みをした。

(- むかつく!)

そして、千堂は隣に座っていた晃をチラッと見た。
そして、
「片桐さん、少しお時間下さい。資料の補足を。」
そう言うと、有無を言わさない瞳を塔子に向けた。

塔子は一瞬拒否の瞳を返したが、小さく

「仕事。」
口がそう動いた。

塔子はチラッと晃をみて、ごめんねのポーズをすると、千堂の後を追った。


千堂は会議室を使用中にすると、
「入って。」
そう言うと塔子を中に促した。

塔子は書類を持ち、椅子に座った。

千堂も塔子の前の椅子に座った。

「どこの件ですか?千堂主任。」

塔子はあくまでビジネスライクに聞いた。

「ここの件。」

そう言うと、千堂はメモをトントンと指で指した。

「はっ!?」
塔子はあまりにも驚き声を上げた。

「塔子の携帯も教えて。」
そんな塔子の様子を気にするでもなく千堂は続けた。

「…それ!仕事に全く関係ないじゃない!」
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