俺様室長は愛する人を閉じ込めたい~蜜愛同居~
「片桐さん、お時間取らせて申し訳ありません。」
にこやかに微笑みを浮かべ、千堂は立ち上がると、一人先に会議室を後にした。
塔子は今起きたことをまだきちんと理解できていなかった。
(- なんなの?なんなの?ねえ。あたしに構わないで。)
(- また、出会ったから?出会ったから何よ・・・。)
(- あたしはあの頃の塔子じゃない。)
その言葉を塔子は呪文のように繰り返すと、パンドラの箱を心の奥にしまい込んだ。