俺様室長は愛する人を閉じ込めたい~蜜愛同居~
触れただけのキスは激しさを増し、大輔の慣れた舌はするりと塔子の口内に進入すると、塔子の歯列をゆっくりなぞり舌を絡め取った。

「……っん!」
余りの激しさに息もままならず、塔子は苦し気な声を上げた。

(なに?これ……こんなキス……知らない)

激しさの中に、脳内をドロドロにするような甘さを含んだキスに、塔子の頭の中は混乱した。

(今まで、こんなキス知らない)

「だ……い……ちゃん……っん!」
思わず大輔のシャツを握りしめ、名前を呼んでいた。

その甘い吐息事、大輔の口で封じられ、塔子は崩れ落ちそうになった塔子の腰を支えると、大輔はリップ音と共に唇を離した。

「やっと、呼んだ。俺の名前」
ペロっと舌を舐めると、妖艶な微笑みを湛え大輔は塔子を見下ろした。

そして、塔子の瞳に溜まった涙にキスを落とすと、荒く息を乱した塔子にもう一度、優しくキスを落とした。

塔子は今起きたことが理解できず、官能的な大輔の仕草と、表情にただ呆然としてズルズルと床に座り込んだ。

「……キス初めてじゃないんだ。塔子」
バカにされたようなその言葉に、ハッと我に返ると、
「当たり前でしょ?私をいくつだと思ってるの?それに私の初めては大ちゃんでしょ!」

(バカ!私なに言ってるのよ……。そんな思い出したくもないこと……)

狼狽する塔子をよそに、大輔は「ああ……」そう呟くと、

「そうだったな。お前の初めてのキスは俺じゃん。塔子、飯冷めるぞ」
何もなかったように、大輔は言うとオムライスに手を付けた。

「お!相変わらずうまい。塔子のオムライス」
さっきとは違い、嬉しそうに頬張る大輔に塔子は何もいう事が出来なかった。

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