俺様室長は愛する人を閉じ込めたい~蜜愛同居~
次に塔子が目を開けた時は、見慣れた天井があった。

(あれ?点滴いつの間に終わったんだろ……?)

体調も頭痛も随分よくなっていた。

そして、お腹のあたりに温かい重みを感じ、ゆっくりと横を向いた。

(なんで!!)

慌てて飛び起きそうになるのを何とか抑えると、すぐ側にあった大輔の顔を見た。
長い睫、キレイな肌、サラサラの髪。言われなければ20代後半にしか見えないだろう。

(なんでこうなった?!)
塔子の少し動いた気配で、長い睫がゆっくりと上がり、キレイな瞳とぶつかった。

「おはよう、塔子。気分は?」
大輔は、少し気だるそうに、髪をかき上げると聞いた。
その仕草に塔子はまたも、ドキドキした。

「あ……ありがとう。だいぶ良くなった」

「そっか。ならよかった」

「あの……ここになんでだいちゃんが……」

「うん?心配だったから。隣の部屋で寝てたら何かあってもわからないだろ?」

当たり前のように言った大輔に、塔子は唖然とした。
そんな塔子を見て、大輔はクスっと笑った。

「なんて顔してるんだ?俺がこうするの嫌?昔もよく一緒に眠っただろ?」

(色気たっぷりの顔で聞かないでよ!)

「そ……そんなの、いくつの時の話よ!」
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