俺様室長は愛する人を閉じ込めたい~蜜愛同居~
塔子は、隣に大輔がいる事に落ち着かず、ついついお酒のペースが上がっていた。
「おい、大丈夫か?」
酔いが回ったのか、塔子は副社長達の前にも関わらず、
「大丈夫」
そっけなく答えた塔子に、大輔は軽くため息をついた。
「お前、昨日あんまり寝てないだろ?」
「……寝たわよ」
「嘘をつくな!」
大輔の強い口調に、苛立ちも重なり塔子も声を荒げた。

「なんで寝れない理由があるのよ!」
そこまで言って、今この場がどういう場所だったかを思い出し塔子はハッとした。

「すみません」
慌てて静かに副社長と莉乃に頭を下げると、塔子は誠と莉乃の話に必死で耳を傾けた。

しばらく、4人で飲んだ後、
「じゃあ、明日はゆっくりして。特に仕事はもう大丈夫だと思うから」
誠は優しく塔子に微笑むと、大輔を見た。

「千堂、塔子ちゃん任せたぞ」
小声で大輔の耳元で誠は言うと、ニヤリと笑うと莉乃と2人で帰って行った。
そんな誠に、大輔は大きくため息をついた。
< 92 / 147 >

この作品をシェア

pagetop