あなたの幸せを心から願う
「そうか、前向きに進んでるようでよかったよ。



じゃあ耳の検査らしようか?」





いつもする検査をして座って待っていると




「うっ…」




急にお腹に激痛が走りそのまま倒れてしまった。




「大丈夫ですか!?」




近くにいた看護師さんが近寄ってくる。




「お腹、触りますね。」




お腹を抑えていたからすぐ分かったのだろう。




看護師さんがお腹を触る。




「あなた、妊婦ですか?」




え?私が?




「違います、今日は耳の検診できました。」




「あなた、恐らく妊娠してるわよ?」




その言葉と同時に名前が呼ばれた。




看護師さんと一緒に診察室に入り座る。




「先生、この子妊娠の疑いがあるので、1度産婦人科に連れてってもよろしいですか?」




「あぁ、いいけど。たしかに今日見た時少し太った気がしたんだ。



まさか妊娠が理由だとは…」




先生はそう言って私のお腹を見る。




「先生、耳の方は?」




「やはり、進行が遅いみたいだね。



でも、近いうちに突発的に聞こえにくくなるかもしれない。油断は禁物だよ?」




そう言って私を送り出してくれた。
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