特別な君のために
今また、私のことを一番に考えてくれているお父さんとお母さん。
普段、つい感謝の気持ちを忘れてしまうけれど、お母さんはやっぱりすごい。
お父さんが普段忙しい分、ひとりで背負っていることだって多かったはず。
だから時々重圧に耐えきれずに泣いていたっていうのも、今ならわかる。
それだけ真剣に、私達のことを考えてくれていた証。
普通の子どもを育てるのだって、とても大変な世の中なのに、千春はその何倍もの支援が必要な子どもだった。
私にできたことが、千春にはできなくて、とても悩んでいたお母さん。
千春は普通の子どもと何かが違うって思ってはいたけれど、それを直視するのが怖かったと。
一歳半検診の頃から発達の遅れを指摘されていたらしいけれど、いつか追いつくからと言って、受け入れることができなかったそう。
それを今、心の底から後悔しているって言っていた。
あの時もっと早く、療育を受けることができていたら、千春の可能性も広がったかもしれないって……。