その笑顔が見たい

メールじゃもどかしくて葉月の番号をプッシュした。
3回目のコールで通話になる。


「もしもし、翔ちゃん?」


「葉月、どこ?今から会える?」


しばらく沈黙した葉月が心配そうな声で聞いて来る。


「翔ちゃん、大丈夫?なんかあった?私、まだ会社なんだけど」


いつでもそうだった。俺の声だけで察してくれて、そばに寄り添ってくれる。


「そっち行く」


それだけ言って、電話を切った。
すぐに葉月からメールが入る。

『気をつけて来て!着いたらすぐに連絡して。すぐに行くから』


その文章に柄にもなく涙ぐむ。
俺が弱ってる時に必ずそばにいてくれるはーちゃん。
今は、はーちゃんに甘えたい。

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