その笑顔が見たい
ゴールデンウィーク目前、オフィスはなんとなく浮き足立っている。
昼休みになれば、大型連休の予定を話す声があちらこちらで聞こえてくる。
外回りが多い為、昼食は週の半分は外食になることが多い。連休前に片付けたい仕事が多く、今週は珍しく社員食堂に行く日が多かった。
12時を回るとぞろぞろと食堂に向かう社員がエレベーターに乗り込む。8階にあるオフィスから12階へと僕もエレベーターに乗り込んで移動する。普段なら混んでいる密室が嫌で階段を使うが、オフィスを出たところで隣の課にいる同期の桜木(さくらぎ)が並んで歩き出したから流れのままエレベーターに乗ることになった。
「お、翔ちんも食堂?」
入社当時からなぜか僕を「翔ちん」と呼ぶ。馴れ馴れしい性格も嫌味がないのは彼の見た目だろう。
180cmある俺より桜木は10cm近く背が低い。
肩越しに話しかける姿は人懐っこい目をキラキラさせていた。
昼休みになれば、大型連休の予定を話す声があちらこちらで聞こえてくる。
外回りが多い為、昼食は週の半分は外食になることが多い。連休前に片付けたい仕事が多く、今週は珍しく社員食堂に行く日が多かった。
12時を回るとぞろぞろと食堂に向かう社員がエレベーターに乗り込む。8階にあるオフィスから12階へと僕もエレベーターに乗り込んで移動する。普段なら混んでいる密室が嫌で階段を使うが、オフィスを出たところで隣の課にいる同期の桜木(さくらぎ)が並んで歩き出したから流れのままエレベーターに乗ることになった。
「お、翔ちんも食堂?」
入社当時からなぜか僕を「翔ちん」と呼ぶ。馴れ馴れしい性格も嫌味がないのは彼の見た目だろう。
180cmある俺より桜木は10cm近く背が低い。
肩越しに話しかける姿は人懐っこい目をキラキラさせていた。