その笑顔が見たい
その声の方へ視線を向けると、一瞬だけ目があったが、「お待たせしました」と恥ずかしそうに俯いてすぐに背中を向けられてしまった。
「アーーー!」
その女性に気をとられる暇もなく桜木が大声をあげた。
「なんだよ!」
「おまけがついてる。とんかつが乗ってるよ、翔ちん!」
カレーの上にはとんかつが3切れずつ乗っていた。
それを確認してすぐにさっきの女性を目で探す。
しかしその女性は奥にある洗い場ですでに手を動かしていた。
「いつもおまけしてくれる人じゃないけど翔ちん効果は絶大だね」
なぜか彼女が気になる。よく見ると自分たちと年齢は変わらないような雰囲気だった。
彼女にしばらく視線を奪われていたら、その彼女もチラッとこっちを見たから俺はお礼の意味も込めて小さく会釈をした。彼女も頭を小さく縦に振った。
相変わらず目だけしか見えない姿。けれどもあの彼女がなんとなく気になってしまった。
「ラッキーだったね」
空いているテーブルに腰掛けながら桜木は満面の笑みを振りまく。
「桜木が喜んでくれて何よりだよ」
「翔ちんだって喜んでたくせに」
「どこがだよ」
「あの人に見とれてた」
カレーを口に運んでいたスプーンが止まる。
「アーーー!」
その女性に気をとられる暇もなく桜木が大声をあげた。
「なんだよ!」
「おまけがついてる。とんかつが乗ってるよ、翔ちん!」
カレーの上にはとんかつが3切れずつ乗っていた。
それを確認してすぐにさっきの女性を目で探す。
しかしその女性は奥にある洗い場ですでに手を動かしていた。
「いつもおまけしてくれる人じゃないけど翔ちん効果は絶大だね」
なぜか彼女が気になる。よく見ると自分たちと年齢は変わらないような雰囲気だった。
彼女にしばらく視線を奪われていたら、その彼女もチラッとこっちを見たから俺はお礼の意味も込めて小さく会釈をした。彼女も頭を小さく縦に振った。
相変わらず目だけしか見えない姿。けれどもあの彼女がなんとなく気になってしまった。
「ラッキーだったね」
空いているテーブルに腰掛けながら桜木は満面の笑みを振りまく。
「桜木が喜んでくれて何よりだよ」
「翔ちんだって喜んでたくせに」
「どこがだよ」
「あの人に見とれてた」
カレーを口に運んでいたスプーンが止まる。