王様と私のただならぬ関係
……だから、その名前、やめてください、と思ったが、自分もすっかり明日香を明日香、と呼びながら、エサをやっていた。
たどり着いたリビングで、水槽を見ながら秀人は、
「いっそ、ピラニアを入れてみようか」
と呟いている。
それはさすがに――
「……死にます」
と言ったあとで、
「なにか飲みますか」
と溜息まじりに訊いてみた。
そういう訊き方になってしまったのは、秀人を疎ましく思っているからではなく、自分がどうしたいのかわからなくなってきたからだ。
秀人は何処となく、落ち着かなげに見えた。
此処に居て、いいのだろうかな、という感じだ。
いいんです。
いいんですけど、でも――
好きかと問われたらわからないですけど、と思いながら、お茶を出す。
っていうか、貴方、そもそも私のこと好きなんですか? と思っていたが、やはり聞けなかった。
都合のいい女だと思われているだけのような気がする。
たどり着いたリビングで、水槽を見ながら秀人は、
「いっそ、ピラニアを入れてみようか」
と呟いている。
それはさすがに――
「……死にます」
と言ったあとで、
「なにか飲みますか」
と溜息まじりに訊いてみた。
そういう訊き方になってしまったのは、秀人を疎ましく思っているからではなく、自分がどうしたいのかわからなくなってきたからだ。
秀人は何処となく、落ち着かなげに見えた。
此処に居て、いいのだろうかな、という感じだ。
いいんです。
いいんですけど、でも――
好きかと問われたらわからないですけど、と思いながら、お茶を出す。
っていうか、貴方、そもそも私のこと好きなんですか? と思っていたが、やはり聞けなかった。
都合のいい女だと思われているだけのような気がする。