王様と私のただならぬ関係
ちょうどガラス張りの総務の入り口のところまで来ていた。
なんだ? という顔でデスクに座るおじさんがこちらを見ている。
「ガムテープ、三本くれ」
と大地は、明日香の前に備品伝票を突きつけてくる。
「……は、はい」
怖いよ、と思いながら、それを受け取った。
しかし、前はなんだか訳わからない、と思っていた大地の行動だが、自分が恋をしたら、ちょっとわかるようになってしまった。
私も絶対、こういう、相手に伝わらないようなことやってるよなーと思う。
まあ、お面かぶって花持ってくる葉月さん以上に伝わらないものはないけど……。
明日香が奥の備品倉庫にガムテープを取りに行っている間、大地は大きな身体でちんまり、明日香のデスクのところで待っていた。
自分たちはずっと居るので気にならないが、総務本部に入ると、みんな息をするのも緊張すると言う。
しんとしてることが多いし、偉い人もよく来ているからだろう。
なんだ? という顔でデスクに座るおじさんがこちらを見ている。
「ガムテープ、三本くれ」
と大地は、明日香の前に備品伝票を突きつけてくる。
「……は、はい」
怖いよ、と思いながら、それを受け取った。
しかし、前はなんだか訳わからない、と思っていた大地の行動だが、自分が恋をしたら、ちょっとわかるようになってしまった。
私も絶対、こういう、相手に伝わらないようなことやってるよなーと思う。
まあ、お面かぶって花持ってくる葉月さん以上に伝わらないものはないけど……。
明日香が奥の備品倉庫にガムテープを取りに行っている間、大地は大きな身体でちんまり、明日香のデスクのところで待っていた。
自分たちはずっと居るので気にならないが、総務本部に入ると、みんな息をするのも緊張すると言う。
しんとしてることが多いし、偉い人もよく来ているからだろう。