王様と私のただならぬ関係
 結局、専務の娘さんと結婚するのかな? と思っていると、大地が専務になにか言い、こちらを見て手招きをする。

 つい、辺りを窺ってしまったが、自分を呼んでいるようだった。

「すみません。
 葉月も日下部さんと結婚するようなので」
と大地が秀人のことも断ってくれていた。

 なんとなく、専務に挨拶をすると、専務が、
「そうか。
 君が相手かね。

 まあ、おめでとう。

 将来性のある婿をと思ってたんだけど。

 二人とも駄目なら、しょうがないなあ。
 ちょっと年がいってるが、小笠原にしよう」
と言っていた。

 えー、そんな適当な、と苦笑いする。





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