添い寝は日替わり交代制!?

「それで先ほどの予定表の話に戻るわけですが………。」

 えっと、なんだっけ?
 予定表の通りに佐々木課長は過ごすんだよね?

「休みの日の予定は中島さんに合わせることにしました。
 中島さんと過ごせば時間よりも大切なものに気づける気がしますので。」

 は?

 佐々木課長、本当にお酒飲んでないよね?
 それとも昨日のお酒が残ってる???

 だって、今日の佐々木課長は変だ。

 これじゃまるで………。

 私の動揺を悟ったのか佐々木課長がまた頭に手をやってクシャッと髪をかいた。

「………あまり見ないでください。
 酔っている時はどんなことを言うだろうかと思いながら話しているので、恥ずかしいです。」

「じゃ本心ってわけじゃ……………。」

 何をショックに受けることがあるんだろう。
 お世辞だってわかってるのに。

「酔っている時は思ったことを考えもせずに口に出しているだけで、嘘ってわけじゃないんですよ。」

 しらふの佐々木課長の精一杯のフォロー。
 有難いけど居た堪れない。

「それでも今日は中島さんのお友達と話し合いをした方がいいでしょう。
 正式に住むことが決まれば服などの必要な物を持って来ていただいて構いません。」

 そうだった。
 陽菜と話さなくっちゃ。

「夜ご飯はご一緒しましょう。
 それまでは自由行動ということで。」

 キッチンなど好きに使っていただいて構いません。
 そう言い残した佐々木課長は部屋に戻ってしまった。

 奇しくも時間は7時30分。
 予定表では平日に家を出る時間だ。

 まさに佐々木課長だった。
< 20 / 98 >

この作品をシェア

pagetop