添い寝は日替わり交代制!?
その後もキャッキャと佐々木課長の話で盛り上がって、ルールシェアしていたこのアパートはとりあえず陽菜の彼が住むことになりそうだ。
「本当に荷物運ぶの手伝わなくて大丈夫?
佐々木課長にも会ってみたいのに〜。」
陽菜は佐々木課長イチオシみたいだけど、会ってないから言えるんだ。
会ったら………。
急に酔っ払っている時の柔らかくて何処となく色っぽい佐々木課長を思い浮かべて顔が赤くなるのを感じる。
「ほら!心春赤くなってる!
やっぱり心春も佐々木課長のこと好きなんでしょ!?」
「ちがっ………。
でも………前よりは好きかも。」
うわっ。口に出すとすっごく恥ずかしい。
「ほら〜。やっぱり〜!」
嬉しそうな陽菜が手に負えなくて、アパートを後にする。
お互いに何かあった時はいつでも一緒に住もうって約束した。
陽菜だって彼と喧嘩するかもしれないし、私も佐々木課長とどうなるか分からない。
陽菜の彼は実家に戻れば問題ないし、佐々木課長も元々が一人暮らしだし。
お互いにお互いを最優先しようって。
次に困った時は陽菜に素直に相談できそう。
良かった。話せて。
とりあえずは使わない荷物は置いたままでいいと言われたからすぐに使いそうな服だけを持ってきた。
すっごく盛り上がって話してアパートを出た。
それでもまだ4時くらい。
夕食を一緒にと言われたけど、まだ早かったかな。
しらふの佐々木課長に会っていいのか分からない。
こちらも対応に困るけど、佐々木課長も困っていそうだった。
いや。これから住まわせてもらうんだ。
こんなことで帰れなかったら陽菜の時と同じになってしまう。
意を決してマンションに行くことにした。