添い寝は日替わり交代制！？
　宇佐美くんが帰ってくると夕食を喜んでくれて嬉しい気持ちになった。
　真っ直ぐに「美味しい」とか「嬉しい」とか言ってくれる宇佐美くんに沈んでいた気持ちも軽やかになる。

　宇佐美くんといるとリラックスできるし楽しかった。




「今日は『添い寝』してみません？」

　さて寝ようかなとなった時に宇佐美くんからの突然の申し出。

　驚いたけど、断ることはできない。
　だって泊まらせる代わりに添い寝ということになっているから。

　おかしいような気もするけど、二言目には「佐々木課長はいいんですか？」と言われるとどう答えていいのか分からなくなる。

　だから宇佐美くんに言われた通りにするしかなかった。

　緊張しながらベッドの端に行くと、宇佐美くんが隣に入ってきた。
　可愛らしいイメージとは裏腹に細身の体でもやっぱり男の人なんだと分かる腕がすぐ隣にある。

　やっぱり男の人なんだと意識してしまうと、ドキドキと鼓動が早くなった。

「悪いことはしないって約束ですから、おとなしく寝ましょう。」

　そう言われるとますます緊張してしまって、宇佐美くんを憎らしく感じた。

　それと同時に宇佐美くんにもドキドキする自分に、佐々木課長への気持ちがますます分からなくなってしまった。

　少しするとドキドキしていたはずなのに佐々木課長との色々で寝不足だったようで知らない間に夢の世界と現実の世界をゆらゆらしていた。

　そのゆらめきのはざまで「すぐ眠れちゃうなんて俺のこと男として見てないんだろうな」というつぶやきが聞こえた気がした。




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