添い寝は日替わり交代制!?
「ほら。こちらに来てください。
 そんなに離れて眠るならシングルベッドに変えますよ?」

 だってなんだか緊張しちゃって。
 今までどうして平気で添い寝なんてできたんだろう。

 佐々木課長のところに置いてもらうようになってからのいつも通りの夜のはずだった。
 それなのに好きだと自覚するということはこうも違うのかと思っていた。

 ……あれ?シングルベッド??

「シングルベッドって、前もそんなようなことを………。」

「えぇ。私は本気です。
 逃げるスペースが無ければこはちゃんともっと近くに………。」

 ボッ!と、大きな効果音が聞こえそうなくらいに心春の顔が赤くなっていく。

 そんなこと簡単に言えちゃう佐々木課長はやっぱり酔った貴也さんで。

 逃げようとベッドの中で後退りしてもすぐに捕らえられてしまい、腕の中に収められてしまった。

 なんだかずるい。
 酔っていて貴也さんには恥ずかしいとかそういうのなんだもん。

 私は「好き」って聞かれた "かも" しれないってだけでオロオロしてるのに……。

 回された腕に力が入ってぎゅっと抱きしめられると顔の見えない貴也さんから声がした。




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