だったらあんたが堕ちてくれ

だって、どう考えたって、独りぼっちはやだろ?

駄目とかいいとかじゃなくて、誰だって同じ、世界共通でそういうもんだろ?

「人といることがそんなに大事?あんたは一人じゃ死んじゃうの?うさぎみたいに?椎名柊はそんなに弱いの?」

「ちょ、ちょっと待って。俺、変なこと言ったか?なんでそんなにムキになる?俺的にはすごくいいこと言ったつもりなんだけど?」

「勘違いもそこまでいくと立派だね」

言いながら、空になった食器を重ねて椿は立ち上がる。

それを流しに置いて客間へと消えていく。

俺は放心。
< 167 / 389 >

この作品をシェア

pagetop