だったらあんたが堕ちてくれ
第五章 もしかして
「なんかヒデさん今日は一段とやばかったね」
玄関先で秀俊を見送った後、妹はとどめの一発を見舞った。
撃沈。
今日の秀俊は俺から見てもかなり空回っていた。
原因は言うまでもない。
全部椿のせいだ。
可哀想な秀俊。
抗いようもなく、非力なあいつはまんまと椿の毒牙にかかってしまったのだ。
「なんだよあれは!」
「主語」
「秀俊だよ!あんまりだろ?なんであんな仕打ちをする?」
「協力しただけだけど。なかなかのファインプレイだったでしょ」