だったらあんたが堕ちてくれ
柴崎は答えに満足したのか笑みを浮かべ俺の手を取る。
「行きましょ。分からないところがあって。柊さんに教えてもらいたいんです」
「いいけど……」
この手はなんだ?
そんなに親しかったか?
それに呼び方。
別に先輩面するつもりはないけど昨日まで『先輩』とか『椎名先輩』じゃなかったっけ?
鞄を持ち直す振りで手を解く。
柴崎はハッとして、でもすぐにまた手を取ってきた。
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