だったらあんたが堕ちてくれ
「もっときつく言ったほうがいいんじゃない。命なんて軽々しく拾うもんじゃない。ねえ、私もお茶が飲みたいんだけど」
一体どこで間違えた?
自慢じゃないが、これまで悪さといえる悪さもせず、むしろ真っ当に、それこそ我ながら真面目に生きてきたはずなのに……なぜ俺はいま、二人の大人に避難されている?
「椿さーん。これ、私の服だけど良かったら着て?少し短いかも知れないけど、椿さん細いし着れるよね?」
「あら、じゃあお茶の前にお風呂入ってきたら?なんだか頭もボサボサだし、綺麗にしてきてからお茶にしましょう」
「じゃあ……」
おいおい。
ちょっと柔軟すぎやしないか?
母さんもさくらも、なんでそんな早くこの状況に順応できる?