だったらあんたが堕ちてくれ

※※※

学校が終わって、図書室に行く友達と別れて、苛立ちをぶつけるように大股で帰路につく。

冬の空気に露出した肌はどんどん冷えていく。

だけど頭だけは怒りの熱を失わない。

ドアを開けると玄関にはちょうど椿が妹のコートを着て立っていた。

「何買ってくればいい?一人で行ってくるから買い物のリストだけ教えて」

「なんでキレ気味なの」

「いいから必要なもの言えって」

今日は一日椿のせいで散々な目に合ったんだ。

とてもじゃないけど仲良くお買い物なんて気分じゃない。
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