たとえこの身が焼かれてもお前を愛す
「........ア?」





「フィーアっ!」



”ガチャンッ!!”


フィーアの白い手から皿が滑り落ちた。

その音で我に変える。


「えっ?あ、ごめんなさいっ!」


床に散らばった破片を慌てて拾い集める。


「ちょっとどうしたの?あんた今朝は変よ?」


一緒に破片を拾うルイーズが不審顔を向けてくる。


「へっ変っ?!」


上ずった声で、フィーアの顔はみるみる赤みを帯びてくる。

取り乱したらよけい怪しまれてしまう。
焦れば焦るほど心とは裏腹にどんどん顔は赤くなる。

フィーアは悟られないように横を向き、そしてうつむいた。
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