ダサ倉君に焦がれたい








そんなsandのパフォーマンスの余韻はいつまで経っても消えなくて、次の日、sandのことを考えながら学校に行く。

そして大学でも話題はsandで持ちきりだった。




いつもの席に座るあたし。

すばるくんはもちろんいない。

そして、すばるくんの代わりに章司君が来るのだった。






「おはよ、つばさ」




いつも通りにこやかに挨拶してくれる章司君におはようと返しながら、ちくりとした。





あたし、こうやって章司君と二人でいていいのかな?

すばるくんと付き合うことになったのに。

……付き合う?




その言葉を反芻して、またまた胸がドキドキ騒ぎ始める。

今のあたしは、すばるくんのことしか考えられない。


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