ダサ倉君に焦がれたい
「僕……興味ないので」
そう言うすばるくんに、
「それなら、野外フェスの間につばさをもらっちゃうよ?」
章司君は楽しそうに告げる。
「朝倉君は友達だけど、つばさは譲れないから」
ちょっと……
どうなってるの?
ぽかーんとするあたしの耳に、女子たちの声が聞こえてくる。
「ダサ倉と塚原君?
そんなの、塚原君に決まってるじゃん!」
「でも、三谷さんはダサ倉選ぶかもよ」
何言ってるの、あたしにはすばるくんしかいないのに。