ダサ倉君に焦がれたい
「つばさちゃんって、なかなかやり手ですよね」
急にそんなことを言われ、
「なんで?」
思わず聞いてしまう。
あたしのどこがやり手なんだろう。
恋愛初心者で、こんなにもすばるくんしか見えていないのに。
それなのに、
「つばさちゃんが僕を誑かすなら、僕も容赦しないよ」
彼は低く言う。
その声は甘くて胸をきゅんきゅん言わせて、やっぱりSUを思い出させてしまう。
苦し紛れに、
「誑かす?」
そう聞いたあたしの手をぎゅっと握るすばるくん。
突然の出来事で、心と身体がついていかなくて。
頭から足の先まで真っ赤になってしまう。