ダサ倉君に焦がれたい
あたしたちは、カフェを飛び出した。
そしてそのまま、すばるくんがいるというビルを目指す。
途中、何人かの人に気付かれて悲鳴を上げられる。
それがsandの人気を物語っていた。
そのままビルに入り……
エレベーターのボタンを押す。
「あれ?何階だっけ?」
そう言う圭吾さんに
「分からない。
どれもそれらしい名前で分からないよ。
俺、リーダーのくせに」
HIROさんが困った顔をする。
万事休すだ。
このまま、泣き寝入りをしないといけないのか。
あたしは必死で奇跡を願っていた。
すばるくんがsandをやめないように、祈っていた。