ダサ倉君に焦がれたい





「ごめんごめん」




章司君は軽く笑い、あたしは次のページを開く。



すると……

『SUの理想のデート』なんて見出しが目に飛び込み、その下にモデルらしき女性と一緒に写っている彼の写真があった。

一緒に写っているだけじゃない。

手を繋いでいたり、肩を抱いていたり……

なんと、キスする直前みたいに見つめ合っていたり。

仕事だと分かっていても、それを見ると悲しくなる。

彼女はあたしなのに。

それなのに、このモデルはあたしよりもすごく綺麗。

気持ちはないと分かっているのに、その甘い視線が彼女に向けられていることが辛い。

そんなグラビアの下に、文字が書かれている。



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