ダサ倉君に焦がれたい







その間にも、後ろの女子が騒がしい会話を始める。




「SU超かっこいいー!」



「あたしの彼氏がすーくんだったらなぁ」





そんな言葉、聞きたくない。

そしてなにより、あなたたちの愛しいすーくんは、ダサ倉だと言ってやりたい。





苦笑いしているあたしと章司君のもとへ……

彼が来る。

相変わらず個性的な身なりをして。




「おはよう」




努めて平静を装ったが、あたしの声は少しだけ震えていた。


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