ダサ倉君に焦がれたい








女子たちが熱愛で盛り上がっていて、あたしがどん底に落ちているこの時に……






「ぷっ。ダサ倉来たよ」




なんと、すばるくんが現れる。

すばるくんはやっぱりダサ倉で。

いつものようにあたしの隣に座り、



「おはよう」



なんて言う。




……どの口がおはようなんて言えるの!?

すばるくん、もちろん熱愛報道知ってるよね?

どう弁明するつもりなの?






あたしは黙ってすばるくんを睨んだ。

そして、章司君が不安げな顔であたしたちを見る。





気まずい沈黙が続き……





「すばるくん……あの……早瀬純って……」



そう言ったあたしに、



「つばさちゃんは、あんなの信じるんですか?」



すばるくんは思わぬ言葉を吐いた。



< 198 / 322 >

この作品をシェア

pagetop