ダサ倉君に焦がれたい
早瀬純はあたしを睨み返す。
雑誌では見せない迫力に怯みそうになる。
だけど、負けない。
最後くらい言いたいこと言ってやる!
「すばるくんへの気持ちも、あなたよりは本気です。
だから……」
「じゃあ、奪ってみなよ」
早瀬純は敵意のこもった瞳であたしを睨みながら、口元を歪める。
余裕の笑みだ。
この人、絶対に思っている。
あたしなんかに負けるはずないって!
「あたしから、SUを奪ってみなよ」
早瀬純が勝ち誇った顔であたしに告げた時……
「どういうつもりなの?」
あたしの大好きな声が聞こえた。