ダサ倉君に焦がれたい
「あの男、なんであんなにダサいのに、美女と可愛い女の子引き連れてるんだ?」
周りの人はざわめくが……
早瀬純はつんとすましたまますばるくんを見ている。
まさか……
早瀬純もダサ倉のことを知っているの?
それでいて、付き合っているの!?
早瀬純に限ってそんなことはないと思っていたのに……
混乱するあたしの手を、ぎゅっと掴むすばるくん。
もう関係ないと思うのに、胸がきゅんきゅんうるさい。
そして、もう片方の手で早瀬純の腕を掴む。
「ちょっと、二人とも来て!
今からリハーサルなんだけど!!」
「……え?」