ダサ倉君に焦がれたい






あたしはすばるくんに手を伸ばした。

そして、その腕に触れる。

線が細いすばるくんなのに、意外と男らしいその腕。

そして、案の定あたしの身体が甘い悲鳴を上げる。

胸がドキドキして破裂しそう。





みんなが見ているのに気にならなかった。

きっと、これが最初で最後だから。





あたしはゆっくりすばるくんに唇を近付け……

倒れるかと思うほど、身体が悲鳴を上げる中……

唇を重ねていた。





触れるか触れないほどの軽いキス。

それでもあたしは倒れてしまいそう。

頭が真っ白になって、胸は甘く切なくなりっぱなしで。

大好きだと思った。

こんなに大好きなのに、あたしはすばるくんを諦めないといけない。


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