ダサ倉君に焦がれたい
13. たった一人になりたい
「結局、あんたたち何もなかったの?
あたしがあんなにアシストしてあげたのに」
夕方、美味しいケーキ店で洵さんが言う。
もちろん女性の姿で。
そんな洵さん、カンカン帽にサングラスをかけているのに、そのキラキラオーラが半端なくて。
周りから早瀬純がいるなんて注目を集めていた。
そんな洵さんに言う。
「だって……
すばるくん、何もしてこないんだもん」
その事実に胸が痛む。