ダサ倉君に焦がれたい





「きっと、あたしなんてタイプじゃないんだと思います。

ダサ倉に優しくしたから、付き合ってあげてるのかもしれません」




あたしの言葉に、そうなの?と洵さんは言う。

そんな洵さんに、あたしはさらに告げていた。




「この前、雑誌見ちゃったんです。

すばるくんはカッコイイ女性が好きだし。

デートではお洒落なイタリアンに行きたいって言うのに、あたしは食事すらしたことないし」




口に出すと、さらに惨めになる。

あたし、本当に彼女なのかと愕然とする。


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