ダサ倉君に焦がれたい
15. その歌で魅せて欲しい
「すばる。お前、マジで忘れてたのか」
「リーダーだから言うけどね。
すばる、頭悪いの?」
すばるくんに引き摺られ入ったライブハウスのその部屋に、圭吾さんと博明さんがいた。
二人とも複雑な顔ですばるくんを見ている。
そして、
「ごめんね、つばさちゃん。
こいつ、つばさちゃんのことを考えすぎて、sandのことは忘れていたみたいだ」
圭吾さんは呆れ顔で言う。