ダサ倉君に焦がれたい
なんとかダサ倉のイメージを、ダサ倉に戻したかった。
sandにギターなんて、ダサ倉とかけ離れているから。
だから、ダサいものを発見して笑いたかった。
やっぱりダサ倉ダサいって。
ゆっくりとノートを開ける。
普通のノートだと思っていたのに、それは楽譜で。
走り書きのような文字と音符と、コードらしきものが描かれている。
「ぷっ……ダサ倉、ポエム書くのか」
わざと馬鹿にするように言うが……
胸は嫌な音を立てて高鳴り続けている。
「どれどれ、読んでみよう」
そう言って友達が読んだ言葉……
「見上げた空があまりにも綺麗だった
僕の頰を涙が伝う Fly」