ダサ倉君に焦がれたい




朝倉君は一瞬、泣きそうな顔をした。

だけど、そのままKEIに告げる。




「……三谷さんだよ」



「へーぇ……噂の」




KEIにじろじろ見られるあたしは、なんだか居心地が悪くて。

固まったままKEIを見返していた。






それにしても、KEIはあたしのことを知っているんだ。

朝倉君とKEIは、あたしのどんな話をしたんだろう。

ドキドキしながら二人を見ていた時……






「あれっ!?SUじゃない?」




女性の悲鳴に近い声が聞こえる。

その声を聞き、朝倉君は慌ててサングラスをかける。


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