ダサ倉君に焦がれたい




そんな話をしていると、



「章司も来いよ!」



圭吾さんが章司君を呼ぶ。

章司君は



「つばさと朝倉君も行こうよ!」



そう言って圭吾さんたちのもとへと行く。

そしてあたしも追いかけようとしたが……






不意に手を引っ張られる。

大きくてごつごつした硬い手で触れられて、どきんとした。

そして、触れた部分が焼けてしまいそうだ。

やっぱり好きだ、朝倉君が好き。





真っ赤な顔で振り向くと、なんだか俯いた朝倉君が立っていて。

思わずごめんと謝りたくなる。

あたし、なに一人で浮かれていたんだろう。



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