ダサ倉君に焦がれたい






「つばさちゃん……」




朝倉君は静かに告げる。




「明日午後から暇だから。

もしよかったら……」





……え?





「もしよかったら、ゆっくり話がしたいです」





あたしはぽかーんと朝倉君を見る。




あたしの聞き間違い?じゃないよね。

これってまさか、デートのお誘い?

でも、朝倉君に限ったことだ、事務的な内容に違いない。

ノートの整理、ちゃんとしておかなきゃ。






それでも、朝倉君に会えることが嬉しくて。

あたしは大きく頷いていた。






どんなことでもいい。

少しでも朝倉君と話すことが出来たら、あたしはすごく嬉しいんだ。


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