ダサ倉君に焦がれたい






朝倉君は狭い路地に入り、また角を曲がって、繁華街から逸れていく。

そして……

周りに人がいないことを確認し、やっと足を止めた。





肩で息をするあたしに、



「ごめんね、つばさちゃん」



朝倉君は甘く優しく言う。

そんな朝倉君を見て、また顔が真っ赤になってしまった。





「こんなことになるなんて、全く思っていなかった」



「ううん……こんなことになるよ」




思わず言ってしまう。

だって今日の朝倉君、すっごいかっこいいんだから!

かっこいいSUと同じなんだから!

今、sandは大ブームを起こしていて、SUが歩いていたら注目の的なんだから!



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