*゚闇に沈む少女*゚
――――そんな訳で....
幹部たちと道場に来ました。
「木刀か竹刀...どっちがいい?」
「...どちらでも」
相手は、土方さん
恐らく 僕の事が気に食わないから
叩き直すつもりだろうね~♪
そして、倒したら....
洗い浚い吐かせるつもりだろう。
この勝負、負ける訳ないけど
負けるわけにいかない....
「僕が勝ったら、入隊しませんよ???」
「あぁ。」
余裕そうな顔...
でも、その余裕は...何時まで持つかな~♪
内心 楽しんでいた僕。
「審判は、僕がやります。」
審判 沖田さんかぁー
上手に、手加減しないとね♪
浪士組なだけあって、勘が鋭いんだよね
ここの幹部さんたちは。
「それでは、構え...」
沖田さんの言葉と同時に
道場内に 緊張感が空気を冷やす...。。
流石 副長だけあって
あのクズ共と 桁にならないぐらいの
殺気がこの空気を包む。
僕からしては....全然甘いけど。
土方「...ゾクッ!!!」
土方は 紫陽花の少しの殺気で
背筋に悪寒が走った。。
「...始めっ!!!」
........沖田さんによって、試合開始になり
お互い 様子見という感じ....
隙はすぐに見抜いたけど
それじゃ面白くないので、待ってみることにした。
........さぁ、土方さん。
僕を 楽しませてくれよ?
この痺れを切らしたのは 勿論....
「そっちが来ないなら、先手を貰うぜ。」
土方さんが、攻撃の体制にはいった。
さて、どう料理しようかな♪
取り敢えず 避けようかな。
――――――パンっ!!
流石 副長...竹刀の音が半端ないな。
今度は 僕から攻撃を仕掛ける
―――――――パンっ!!
「....っ!!」
土方は、竹刀の重さが以外にも強かったことに 驚いていた。
「驚くのは....まだ早いっ!!」
―――――――パシンっ....パシパシっ!!
僕は 続けて攻撃し追い詰めていく。
(くっ....なんて力だ、それに隙がまるで無い。)
土方さんは、紫陽花の竹刀を打ち払い
間合いを取る。
―――あれ、もう決め手を出す?
「はぁ....っ!!」
まぁ、土方さんの強さは もう分かったし。
そろそろ 終わらせるか....
――――――パシーーーンっっっ!!!
試合終了の音がなり響いた....。
勿論、勝ったのは この僕♪
沈黙の渦が広がる。
「沖田さん、勝負 終わりましたよ?」
「は...勝者、彼女!!」
はぁ、やれやれ 当然の結果♪♪
「...スゲェ。」
「土方さん相手に、あんな一瞬で...」
「終わらせるなんて...」
土方さんと勝負したというのに
汗もかかず、息さえ切れていない。
「相当、強いな。
是非、俺も 手合わせ願いたいな。」
「彼女が...あれ程とは。」
僕が全力でやると...本当に殺しかねないから
そこそこは 本気でやったけど、やはり 僕が全力出すには程遠い
この全員が誰もが この光景に驚いてた。
「だって 土方さん、僕の事 完全に舐めてましたよね?」
「っ!?」
僕の言葉に図星かの様に
土方さんは 唖然としてる目を見開いた。
「ふふ、図星ですか?
だって...余裕そうな顔してましたもん。
子供だからと言って 油断していると
痛い目を見ますよ?」
「......」
「僕は、因みに全力を出していない。
上には、必ず上がいる。
生き残りたいなら....忘れないことだよ
........土方さん?」
土方さんに、冷たい目線を送る。
僕は、どんな図星を刺されようと
傷付く事でも 容赦はしない。
そんな一瞬でも甘えがあれば
殺されてしまうから。
「...あれで、手加減した??」
周りは 更にざわめく....
「...貴方は どうして強いんですか?」
沖田さんは、1番組の隊長だ。
彼は、護れる力が欲しいのだろう....
「何故かは、教えられないけど
確かなのは...僕は貴方達と同じ運命を辿る人生だから」
幹部全員、黙り込んでしまった。
「そういうことで、僕は これで失礼します。」
竹刀を 元に戻し、道場を出ていこうとした。
「待ってくれッ!!」
出ていく寸前に、後ろには近藤さんの姿があった。
「やはり 私は、君に入隊して欲しい...。」
「僕は 勝ちましたよ?」
近藤さんが 余りにも押してくるのに
僕も 呆れつつあった。
「私自身 しつこいのはわかっている。
しかし、君なら この新撰組を大きくしてくれる...そんな気がするんだ......。。」
あの新選組の局長が、僕に頭を下げている....こんな光景が有り得るだろうか。。
........知らなかった。
会った時から、近藤さんは...
壬生浪士組 想いなんだなと感じたけど...
改めて 壬生浪士組 想いなんだなと実感した。