*゚闇に沈む少女*゚



僕は 朝餉の用意を手伝おうと
台所に到着すると...朝餉の香りが漂う。





「おはようございます、井上さん!」





今日の朝餉当番は、井上さんらしい。




「おはよう、雛菊くん。」





昨日も思ったけど
井上さん、凄く優しいよね とても紳士だし。




僕の時代の人も 井上さんを見習って欲しいと思った。





「朝餉の用意、手伝います。」





「ありかとう、助かるよ。」




大変だよね、大人数の食事を作るの。




早速 井上さんと朝餉の用意に、取り掛かった。



野菜の皮を剥いたり、味噌汁を作ったりと
着々と朝餉の用意が進んだ。




「雛菊くんは 手際が良いんだね。




とても助かったよ。」






「お役に立てて、良かったです♪」




井上さんに 褒めてもらえるなんて
光栄だなー♪





本日のメニューは

白米、味噌汁、漬物、御浸し、焼き魚、煮物。



the 日本食って感じ♪





用意の出来たので 朝餉を広場に運んだ。





広場に着いた時に思った
幹部や部下が全員入るだけあって広かった。



屯所は2回ぐらい 学校の行事で見学した事あるけど、実際ここにいると 改めて広いなと思う。




「紫陽花っ、ここに居たんだな!」




「あ、藤堂さん おはようございます♪」




「はぁ...良かった。


まったく..朝、目が覚めて
お前がいないから焦ったじゃん...。」





何故か 藤堂さんが頬を膨らませて
不貞腐れてる...



藤堂さん...そんなことしても 可愛いだけだよ..と、心の中で遊んでいた。




「おはよー!紫陽花っ!!」




「よっ!!おっ♪今日も朝餉美味そうだな♪♪」




2人は 馬鹿のように元気だなと
僕は思う......





「おはようございます♪」




それから、沖田さんや山南さんなど
次々と幹部たちが集まる。




そして 土方さんと近藤さんの姿も
僕は今日から 新撰組の幹部として働く...
気を引き締めないと...そう思うと拳に自然と力が入った。





「朝餉の前に 聞け!!」





土方さんの言葉に 皆シーンと静まる
流石 副長...。。




今から僕の所属が決まり、
そして...みんなの前で自己紹介をする






「えー 今日から新しい隊士が入る事になった。



彼女は、雛菊君は 隊長補佐を任命する!!」






隊長補佐...か......意外と重要なところに配属になった。。






「雛菊さんは 女性ですが、私達幹部が 彼女の強さを見ました。」





「俺が負けたくらい、実力がある。



もし雛菊に何かした場合、
収入やらないから 覚悟しろ。」







「それでは、雛菊君 挨拶してくれたまえ!!」






うわぁ 何か...ちょっと空気が悪い。





紫陽花「今日から、隊長補佐を勤めさせて頂く、雛菊紫陽花と申します。




....新人の癖に、生意気だと思う方
勝てる自身があるなら 申し出てください。




お相手しますよ♪




そう言うことで、精一杯 頑張らせて頂きます。宜しくお願いします。」




隊士たちに、毒を混ぜて挨拶と一礼を済ませた。




隊士たちが全員、顔を青ざめたことを
紫陽花は 楽しんでいた。





「それでは 朝餉を食べるとしよう!!」




「「「「いただきまーすっ!!」」」」




無事に 自己紹介が終わり


みんな 近藤さんを合図に
朝餉の争奪戦が開始した(笑)

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