*゚闇に沈む少女*゚
僕らは、再び芹沢さんと
近藤さんの襖の部屋に来ていた。
「お疲れ、20人も拘束したなんて
流石 芹沢さんだ!」
「紫陽花が居たから、すぐに片付いた。」
「何も問題ありませんでした。」
土方さんや他の隊長らは
安堵していた。
そんな心配することないのにね?
「なぁ、近藤。
今晩、儂の奢りで久々に 無礼講で
隊士を連れて島原に飲みに行かんか?」
おぉ、芹沢さんが自ら誘ったぞ!!
「そうだな、たまには隊士たちにも
息抜きをさせるいい機会だから行こう。」
「ちょ...近藤さん。。」
土方さんは、芹沢さんが酒で暴走しないかが心配らしい。
「僕が 見張ってるので問題なしですよ?」
「けどよぉ....。。」
本当に 新選組の一番の心配症は
この人だな....。。
「行きましょうよ、土方さんもずっと仕事してないで 時には力抜いた方が良いですよ?」
「........わかった。」
土方さんも渋々了承した。
「え、マジで!!」
「よっしゃー!!」
「酒だーっ!!」
三馬鹿が 1番はしゃいでいた....
君らは、子供か??
そう毒づいていた僕を 三馬鹿は気付いていない。
僕は、宴会の時間まで
さっき取り締めた長州らの所へ来ていた。
「おい、お前ら....」
「....何だよ。」
僕の少し混ぜている殺気に怯えている。
「古高俊太郎(フルタカ シュンタロウ)を知っているか?」
「....何故、そのお方の名を。」
「知っているのか....お前ら 逃がしてやる代わりに俊太郎に伝えて欲しいんだが、頼めるか?」
「お前、そんなことしていいのかっ!?」
まぁ、ダメだろうな....。
けど、僕にはとっておきがあるからな。
「それは気にするな。
彼に真田甘味屋で 今から3日後...僕がいるから、話すために来て欲しいと伝言して欲しい。」
「....わかった。」
「逃がしてやる代わりに、もう一つ。
もう、この組の者を襲うな
次、襲うなら....今度は容赦しないぞ。
約束通りにしなくても、分かるんだぞ
お前らを 僕が見張ってるからなw」
どす黒い禍々しいものを出しながら
脅した、そうでもしなきゃ....僕の計画は 水の泡にされてしまうからな。
「ひぃ....わかったから、約束する!!」
「よし、去るがいい。」
こいつ等の縄を解き
解釈したのと同時に、ある呪文を掛けた。
この者を捕まえた記録が無くなる術を。
大和屋の火事事件が無くなった
次には、また大きな事件が始まるのだ....
これがきっかけで、崩れ始めてしまうのだ。
人間とは、脆くも弱い....
ちょっとした事で 絆という糸は切れてしまうのだ。
だから、決して...壊させたりしない
こんな僕を受け入れてくれた人達のためなら手段を選ばない。