*゚闇に沈む少女*゚
その後 三馬鹿と一緒に甘味を堪能し
屯所に帰るが
柄にもなく、緊張しているのか
足取りが少し重いが そんな思いをしてる程
早くも屯所に 到着してしまった
「どうした、雛菊?」
「...いえ、何も。」
僕は、軽く深呼吸して玄関の扉を開けた
―――ガラッ
「あ、おかえりなさい...って」
扉を開けると、湯呑みを持った沖田さん
僕の姿に驚いているのだろう
「仰りたいことは分かってますから、僕は、雛菊 紫陽花です。」
「えっ、紫陽花っ!!??」
沖田さんが、あまりにも驚いて叫ぶから....
「総司、どうし...た...」
皆さん、仲良く玄関に集結した
沈黙が続いた後、土方さん達に連れられ
今は 部屋にいる
「これは、どういう事だ?」
未だに、動揺してる土方さんに
必死に笑いを堪える
「待望の僕の顔は、どうですか?」
「だって、君の髪と瞳の色はそんなのじゃないし...」
「本性は出したくなかったので」
この少し静かになった緊張感は
「雛菊くん、頑張ったな....」
近藤さんの号泣によって無くなった
「君が努力しようという気持ち、私は嬉しいぞ!」
....近藤さんの言葉を聞いた時
ほんのちょっと勇気だけど
出して良かったと肩のみが少し降りた。