*゚闇に沈む少女*゚



二人が言い合っている中...




「まぁまぁ 歳、良いではないか!!!!



元気なのは 良い事だっ!!」





威勢のいい声が聞こえ、そっちに顔を向けると 満面な笑顔で難いの良い人と仏のような穏やかな人が、この部屋に入ってきた。





「流石 近藤さん♪わかってますね~♪」




近藤 勇(こんどう いさみ)は、江戸時代末期の武士。新選組局長。





難いが良いけど、それとは逆で..
雰囲気はとても優しそうで お父さん的な人だった。





「おや...見かけない方が居らっしゃいますね。」





メガネをした 温厚な雰囲気な人が
そう言った。





「あれ?山南さんも居たんだね!」





「えぇ、先程まで 近藤さんと土方くんで
お茶を飲んでたんですよ。」





お茶飲んでたとか、局長と副長同士
仲良いんだな~♪と気軽に考えていた。





山南さんとは....山南 敬助(ヤマナミケイスケ)
現在は、副長で 後に総長となる



江戸では小野派一刀流の免許皆伝となり、後に北辰一刀流の千葉周作門人となった。柔術の名手である。



山南さんは、土方さんが鬼の副長なら
彼は...仏の副長とされていた。




仏の意味は、彼の温厚な人柄から
そう言われていたのだろうと納得した。









近藤さんと山南さんが中に進み
座布団の上に座った。




「取り敢えず、君も座りたまえ!!」




何時までも 立っていた僕に
笑ってそう言った。





「ありがとうございます。」




一礼して、正座した。




この集団の中で 一番お偉いさんの前ぐらい
きちんとしなきゃね~♪♪




て言うか...この部屋の襖の前で、
盗み聞きしてる奴が...2人。天井に 1人。。




何となく 雰囲気で 誰かわかるけど...
盗み聞きとは 関心しないよね〜





「んで、お前 何者だ?」




はぁ...早速 面倒な質問が...。。




「僕は 不逞浪士に襲われ 倒しただけです。



それで、この2人に連れて来られただけですよ。」





僕は 易々と他人に名乗りたくないのだ...


他人でも、名乗ってしまえば
縁になってしまうから..





「浪士に襲われた?」




「大丈夫だったのですか?」




近藤さんと山南さんが 心配してくれた。






「えぇ、大丈夫です。」





あんなのに、殺られる訳ない。





「もう一度聞くぞ、お前は何者だ!?」





「間者でも、長州の者でもありませんよ??」




これだけは事実だ、何せ..この時代の者でもないのだから。




タイムスリップなんて 認めたくないけど
認めざる負えない。




土方さんの質問を避ける
僕に イラつきを見せ始める





「まぁまぁ、君の名前は何と言うのかね??」





「秘密です。」





僕は 誰とも関わりたくない
この時代の人でも、正体を知られるのは
嫌いなんだ。








「てめぇ...答えやがれ!!」




土方さんが、眉間に皺を作って怒っていた。




「お断りします、何で答えなければいけないんですか??



僕は あなた達のこと知りませんし
見ず知らずの人に、名前など教える義理ありません。」






土方さんが 刀を向けてきた...







「クス...」






「何が可笑しい...っ!!!」




更に、頭に来たらしい鬼の副長。





「可笑しいですよ、何故なら 僕は間違ったこと言ってないし...それに、さっきの不逞浪士といい 貴方といい。



..この時代の人は 短気ですね??



そこの腹黒くんも 殺気出してるし」






僕は 毒舌を混ぜて言ってやった








そしたら 悔しそうな顔が...堪らなく好きだ♪






僕に歯向かおうなんて、100年早い。






「歳に総司...止めなさい!!」






「餓鬼だからって...甘く見てると痛い目に会いますよ~??」





嫌味たっぷり、言ってやった☆





「...っち」





土方さんは、不満げに舌打ちをした。









「それで、僕の疑いは 晴れたんですか?」




「な訳ねぇーだろ!」






「えー...早く帰りたいんですけどー」





ですよねーw




それに、帰る所なんて無い。





面倒だし、そもそも...来たくて来たわけじゃ無いし...





「まず、その被り物を取っていただけませんか??」






それ マジすかっ!!?






最高級に地獄な質問なんだけど!!!







...嫌に決まってるし 何の為にフード被って
ると思ってんのーーー????







「嫌です。」





「名前も 顔も教えねぇ...どーすんだよ」





怒りを通り越して もはや呆れていたw





「やっぱり 力尽くで♪」




そして、沖田さんは さっきと同様
刀を向けてきた





「逃げていいなら 構いませんよ??」





こんな所で 斬られたく無いしー






「逃げられるとでも....?」





「当然、根拠なければ言いませんし」





この時代と僕の時代では
殺傷する道具も技術も全く違うのだから。



< 9 / 65 >

この作品をシェア

pagetop