鬼がいない世界
落ちてきたのは、雨でも、鳥のフンでも、人でもない。
1つの封筒。
それが家の天井から、突然落ちてきた。
「最新の封筒は飛ぶの!!?」
思わず声を出しながら、恐る恐る、床にある封筒をつついてみる。
だけど、封筒はピクリとも動かない。
もしかしたら天井から落ちてきたのは、私の見間違いなのかもしれない。
「あ~、休みだからって夜更かししすぎたかな~。」
私は目頭を押さえながら、落ちていた封筒を拾い上げる。