こゝろ





そう思った瞬間、とんでもなく恐ろしいことが私の頭の中に過りました。



そして、ベッドから起き上がって、スマホの電源を入れ、滝さんに電話をかけました。



「早く! 早く出て! 滝さん!」



そう祈りながら、「プルルルルルr……。」を聞きました。何度も、何度も……。



そして、7回ほどそれを聞いたところで、ガチャッという音が鳴りました。



「もしもし、滝さん! あのね、今どこにいる!?」



私は堰を切ったように声を出しました。しかし、もう時既に遅し。



私の恐れていたことがもう起こっていたのです。




< 113 / 150 >

この作品をシェア

pagetop