こゝろ
そう思った瞬間、とんでもなく恐ろしいことが私の頭の中に過りました。
そして、ベッドから起き上がって、スマホの電源を入れ、滝さんに電話をかけました。
「早く! 早く出て! 滝さん!」
そう祈りながら、「プルルルルルr……。」を聞きました。何度も、何度も……。
そして、7回ほどそれを聞いたところで、ガチャッという音が鳴りました。
「もしもし、滝さん! あのね、今どこにいる!?」
私は堰を切ったように声を出しました。しかし、もう時既に遅し。
私の恐れていたことがもう起こっていたのです。