こゝろ





それからお風呂。



一人で入ることはできません。撫子と一緒です。



そして、お風呂での行動も一切禁止されました。頭を撫子に洗われ、身体もボディーソープを付けた撫子の素手で洗われます。



「ここ、汚れてるね。ダメじゃん、ちゃんと洗わなきゃ。」



撫子は足の指の間まで、自分の指を突っ込んで、洗います。私にとって、この行為は屈辱でした。



でも、逆らうことはできません。逆らえば何をされるかわかったものじゃない。お風呂には湯船が張ってあります。顔を無理矢理湯船の中に突っ込まれて、溺れさせられるかもしれません。



私は私で、撫子の身体を洗うことを要求されました。頭、髪の毛、そして、撫子が私にしたように素手で身体全体を。



「ちゃんとそこも洗ってくれなきゃ。」



言われた通り、私は手を入れて洗います。爪を立ててしまうと、頬を引っ叩かれます。



そして、「そんな長い爪してるから、私の肌を傷付けることになるのね……。」と呟きました。



それからのことは、言うまでもありません。お風呂上りに私は、撫子に爪を切ってもらいました。



血が滲むほど、深く_____




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