こゝろ
そんな生活を金曜日の夕方から日曜日の夜遅くまで続き、私はようやく解放されました。
撫子は玄関先で、私に何度も何度もキスをして、それからやっぱり冷めた笑顔で、
「じゃあまた明日、学校でね?」
と言いました。
私は身も心もボロボロで、千鳥足で家に帰りました。身体のあちこちにできたアザ、泣き腫らして死んだ魚のような目。そんな私を見た父と母は、私に「何があったのか。」問い詰めました。
「いい? このことを誰かに言ったら、殺しちゃうから。島原くんを。」
その言葉が脳内にこびりついて、私は何も言わず、自分の部屋に籠りました。
マインドコントロール。私は、撫子の奴隷になったのです。